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親父が死んだ日、俺の中で何かが消えた。
大きく、誰よりも強かった親父が、枯れ木のように痩せ衰えていく姿を見ていた。
里の誉れと親父を称えていた連中は、手のひらを返したように、親父を貶め、蔑み、悪意を向けた。
俺にはどうすることもできず、最後に親父は自決を選んだ。
広かった親父の背中は、物言わぬ躯と化した時、一回りも二回りも小さくなっていた。
動かない親父の前で、俺は静かに誓った。
親父の無念を晴らす、と。
感情を捨て、情を跳ねつけ、任務の成功こそを何よりも優先した。
時と共に力をつけていく俺に、親父を蔑んでいた奴らは近寄ってきた。
罵倒、嘲笑。里に泥を塗った忍びの息子と嘲りながらも、実力をつけていく俺を、手元に置きたい輩たち。
俺は物わかりのいい顔をして、そいつらを受け入れた。
ある機会を狙って。
俺が望んでいた機会はすぐに巡ってきた。
小隊編成で望んだ、砦の奪取。
俺が入った分隊の隊長には、対して実力はないが、上の者に取り入ることに秀でいた男がついた。親父を罵倒していた者の一人だ。
功名心の強かった男は、上への信頼厚い指揮官殿にすり寄るため、周りの分隊を出し抜こうと躍起になった。
穴だらけの、無謀な作戦。砦を落とすことを第一にした捨て身の特攻。切り込み作戦。
失敗すれば分隊ごと全滅になりかねない作戦だったが、当時、上の者に意見するような風潮は皆無だった。上からの命令は絶対。他の者は内心、自棄になっていたが、俺はその男の作戦を聞いた時、声をあげて笑いそうになった。
定石ならば、切り込んだ後、後続部隊も続くそれを、男は分隊のみで成功させろと言った、男の無知さと、愚かしさに腹もよじれんばかりに笑い転げそうだった。
それを待っていた。
作戦決行時、案の定、男の欲で彩られた作戦は失敗に終わる。
砦に入り込んだ矢先に、退路を断たれ、下調べしなかったツケが回った。予想よりも遙かにいた敵の数を前に、俺たちは格好の的となった。
助けを求めに離脱する者や、敵の刃に倒れいく仲間を尻目に、俺はただ突き進む。元から自分の命なぞ勘定に入っていない。
男は己の作戦がいかに杜撰なものか思い知ったに違いない。
男の最期の言葉は、「たすけてくれ」だった。
先を行く俺に縋るような眼差しを向け、手を伸ばした男。当然、助ける必要性は感じられない。
俺は男に向けて、ただ笑ってやった。
『砦を落とせ』
それが男が俺に命令した全てだ。
親父の行為を否定した男には、似合いの最期だっただろう。
結局、任務は成功した。
作戦の杜撰さに嫌気がさし、作戦決行直後に助けを求めに行った者のおかげで、ほどなく援軍が突入し、俺は死なずにすんだ。
総当たりの戦となり、犠牲者は多数でたものの、無事に砦は奪取できた。だが、死んだ男への非難は凄まじいものだった。
隊長として資質が欠けている者がいる事実。
上層部はその事実に驚いていたようだが、各国で戦が勃発していたような時代、忍びの数は圧倒的に足りていなかった。
表面的に、隊長クラスの問題行動を、下の者が上層部へと報告するよう勧告する文書が回ったが、誰一人報告に行った者はいなかっただろう。
俺にはそちらの方が都合が良かった。
親父を貶めた者はそれこそ掃いて捨てるほどいるのだ。
そういう者たちの下で任務をこなしながら、何度同じことを繰り返しただろう。
「たすけて」という声を無視し、背後に閃く敵の刃を無感動に眺めた。動けなくなった者は見捨て、任務遂行こそを優先した。
当たり前の行動。
忍びとして完成された理念と、役割。
お前らが信じる忍びの姿。
親父に強要した、忍びのあるべき生き様。
それを見せつけた。
これがお前たち、里が望んだものなのだろうと、ただただ任務を遂行した。
「――ごめんね。気づかなくて、ごめん」
任務を繰り返していく内に、鬼子と呼ばれるようになった俺を、そう言って抱きしめたのは、見知らぬ男だった。
その男は自ら、俺を監督すると言い放ち、火影に直訴しに行った。
必要ないと拒む俺の意志は聞かず、火影は俺の身柄をあっけなく男に預けた。
男は波風ミナトと名乗った。時期火影として候補にあがっている男だった。
実力も、忍びとしての冷酷さも持ち合わせている癖に、普段の男は同じ忍びとは思えないほど穏やかで、溝を踏み抜いたり、何もないところで蹴躓いたりする、よく分からない人だった。
そして、先生は事あるごとに、俺によく言った。
「望みは言った者勝ち。大きく声に出して言ってごらん。きっとその望みは叶えられるから」
「だから言って」と、先生は笑顔で俺の頭に手を乗せる。
幼稚じみた言葉と、頭を撫で回す手が、俺を子供扱いしているようで、癪に障った。
手を撥ねつけ、バカにするなと睨む俺に、先生は「本当なのにな」と寂しそうに笑っていた。
先生の元で任務をこなす日々が続いていた、ある日。
先生は突然、スリーマンセルを組ませると俺に言った。
当時、すでに上忍間近だと言われていた俺は、今更だという思いと、俺よりも遙かに実力が劣るガキと組まされることに反感を覚えた。
「カカシ君には足りないものがある。でも彼らはそれを持っている。そして、その逆もあるんだ。だから、お互いがお互いの足りないものを学ぶために、これは必要なことなんだ」
先生はそう言って、俺に無理矢理スリーマンセルを組ませた。
年の頃はだいたい同じ。男と女。チャクラの使い方も、体の動かし方も、忍びとしての在り方も考え方も全てが未熟で、稚拙。その癖、口だけは達者という、厄介な奴らだった。
足を引っ張ることは数知れず、目先の出来事に惑わされ、大局を見極められず、くだらない情に左右される。
忍びとして名乗って欲しくない奴らだった。
どうしてあいつらが必要なのかと先生に食ってかかる俺に、先生は何も答えず、嬉しそうに笑うだけだった。
感情が定まらず、いらいらが募る。冷静な思考が保てない。
こいつらと一緒にいることが苦痛で、早く一人立ちしたいと思っていたときのことだった。
上忍として、認められた日。
一人立ちしても問題ない実力がついていることを、先生に認めてもらいたかった。一人でやっていけると、俺は信じて疑わなかった。でも…。
オビトが死んだ。
俺を庇って、オビトが死んだ。
弱虫で泣き虫で、すぐに怖じ気づく奴だったのに。
俺たちより格上の相手に一歩も引かず、立ち向かった。そして、笑ってリンに言った。
写輪眼を移植してくれと、死を間近にリンに頼んだ。
崩れ落ちるように泣いて、使い物にならなくなるかと思ったリンは、涙を流しながら、オビトの言葉に頷いた。
呆然としている俺に、リンは指示を出しながら、移植をした。
使い物にならなくなったのは俺の方で、オビトの隣で寝かされながら、俺はリンの険しい表情と、隣でだんだんと小さくなる呼吸の音を聞いていた。
それから、先生と合流して、報告した。事実をそのままに、淡々と告げた。
先生は小さく頷くと、手をあげた。
音が鳴ると同時に、右頬が熱く燃えた。
「先生」とリンが小さな声で咎めるように声をあげたが、先生は小さく首を振って、俺の肩を掴んだ。
「カカシ君が今、感じているもの。それを絶対忘れるな。この痛みと、胸の奥にある痛み。絶対、忘れちゃダメだよ」
よく分からない感情だった。
先生にどう答えたのか、よく覚えていない。
でも、燃えるように熱い頬と、にじりつくように焼ける胸の奥の感覚は、生涯忘れないと誓った。
そして、オビトがくれた左目からこぼれる熱い滴を感じながら、親父のことを思った。
親父は、不幸ではなかったのかもしれない、と。
自害に追いつめられたものの、親父は親父の信念を貫いた。そして、オビトのように、その信念を受け継いでくれる者がいた。
それは、親父にとって誇らしいことだったんじゃないか。親父は辛かったかもしれないが、決して不幸ではなかったのだと、ようやく親父の死を認めた。
九尾の災厄で先生を亡くし、人づてにリンの死を知った。虚無感と同時に、沸き上がるのは後悔ばかりで、未熟な自身を思い知る。せめて、亡くした二人の分まで、二人の志を引き継ぐと誓う。
オビトの仲間を思う心と、先生の本物の強さ、そして、リンの人を思いやる優しさ。
その頃の俺は、暗部に所属していた。
陰惨さと血にまみれた暗い任務ばかりだったが、暗部の仲間たちの性根は健全だった。
口数は少ないが、誰もが他人を思うことを知っている。面倒くせぇと言いながら、他人に手を伸ばす優しさ。困難にぶつかっても、それを共に乗り越えようとする意志。
いい、仲間だと思った。
冷たく、心も体も凍える任務の中、掛け替えのない仲間を得たことは、僥倖と思えた。
でも、もっといいことがあった。
うみの、イルカ。
中忍。俺より年下。直情的で、感情的で、表情を色々変える、忍びとは思えないような少年。
温かくて、眩しくて、俺の先生とは違った太陽のような、お日様のような子だった。
狂っても仕方ないような陰惨な任務の中、たった一人で歯を食いしばりながら、生きることを諦めなかった少年。
身近な者を失くし、それでも前を向こうと足掻いていた、強い人。
いいなと、思った。
好ましいと感じた。
その在り方に、考え方に、強く惹かれた。
抱きしめた温もりが忘れられなくて、声がもう一度聞きたくて、聞いたらもっと聞きたくなって、もっと温もりを感じたくて、俺を知ってもらいたくて。
別れてからも、思いは膨らむ一方で、こんな感情は初めてだった。
俺が俺じゃないようで、でも、そんな自分も嫌いじゃなくて、そのときの俺は、初めての感情に愚かにも浮かれていた。
浮ついた感情なんて、ずっと持ち合わせていなかったから、つい油断した。
一本。
たった一本の千本が避けきれなかった。
毒が塗られたそれを避ける暇がなく、自分の毒の耐性を信じて、覚悟を決めた時。
手が伸びた。
当たるはずだった千本が、他人の体に吸い込まれていく瞬間を見た。
「ぼさっとするな」
声が耳を掠めた。仕方ない奴だとでも言うように、鳥の面をつけた仲間は小さく笑うように呟いた。
そこから殺到した気配に対処することに追われ、俺の意識は鳥面から逸れる。
迫る敵を殲滅し、ようやく周りに目を向けて、見たものは、地に伏している鳥面だった。
何が起きているのか、分からなかった。
倒れているだけで、目立った外傷はない。
何かの間違いだろうと鳥面に触れてようやく気付く。
鳥面は死んでいた。
検分した遺体から、鳥面の死因は毒だと判明する。
俺が避けきれなかった一本の千本。
それが死因。
混乱した。
別任務で離れていた仲間から、鳥面は敵方が新種の毒を扱うことを知っていたという事実を聞かされ、混乱に拍車がかかる。
鳥面は死ぬことを覚悟で手を伸ばした?
死を望んでいた?
何故? どうして? 一体、何を思った?
答えは出ない。
答えを持つ鳥面は、すでにいない。
答えの出ない問いは迷いを作り、迷いは隙を生む。
太刀筋はわずかに鈍り、反応はわずかに遅れる。
瞬きよりもなお短い時間。
だが、それが死を招き寄せることを、俺はよく知っていたはずだったのに。
貫かれる刃。飛ばされる首。
わずかのところで仲間が身を差し入れる。
全てを吹き飛ばす罠。燃やし尽くす術。
腕を引かれ、投げ飛ばされた。
起き上がり、目に映った光景は、息絶えた仲間の姿だった。
分からない。彼らの考えが分からない。
何故という思いが頭を回る。
息絶えた仲間を見て、悲しみと共に泣き笑いのような笑みを浮かべ、労うように遺体を葬る仲間たちの感情が分からなかった。
訳が分からず、どうしてと、何故と叫ぶ俺に、仲間たちは言う。
「笑っていた」と。
面を外すと皆、笑ってるんだと。
何かをやり遂げたように、満足した顔で死んでいるんだと、仲間は口々に答えた。
混乱する。
気持ちが悪い。
冷静さが保てない俺は、致命的な場面が増えてきた。仲間は当然とばかりに身を盾にし、その身を傷付けた。
止めてくれと、放っておけと叫ぶ俺に、仲間たちは何を言っているのだと笑う。
「お前がいつもしていることだろうが」
「先輩の方が、助けてくれた回数多いんですよ?」
「おあいこだろ、おあいこ」
俺の言葉に耳を貸さず、皆、その身を傷付けた。
望んでいないと叫ぶのに、必要ないと拒むのに、皆、俺の身を守る。
嫌だ。構わないでくれ、放っておいてくれ、俺が死ぬことで一体何が起きるというのだ。
俺が死んでも、何も変わりはしない!!
そう叫んだのは、側にいた仲間が一人になった時。
最後の敵を切り捨てようとした時、死角にいたもう一人の存在に気付かず、貫かれた。
――俺の代わりに。
二人の敵の命を刈り取り、最後の仲間の元へと急いだ。
すでに重傷を負っていたため、人避けの小さな結界を張り、待機させていたはずだった。
仲間は虫の息で面を外してくれと頼んできた。
要望通り面を取れば、俺よりも若い男が笑みを浮かべていた。
男は言う。
「幸せになってください」と。
「先に逝った先輩たちも、そう、思っていました」と、掠れる声を喉から振り絞る。
分からないと、どうしてそこまでするのだと泣く俺に、男は困ったように笑った。
「先輩が死ぬのは、嫌だから。先輩が助けてくれたように、私たちも先輩を助けたかった」
言葉と共に息を吐き、見上げた瞳は、俺を見詰めたまま凍っていた。
呼びかけても答えない男に、もう旅立ったことを知る。
男の遺体に火をつけ、炎に包まれる様を見ながら、ひどい衝撃を受けていた。
それと共に、今まであると思っていた足場が不意に消えて無くなった気がした。
知らなかったのだ。
周りには、俺を疎む者たちばかりで。
鬼子と呼び、どう利用してやろうかと、考えるような奴らばかりで。
先生やオビト、リンの思いを深く考えるには、自分はまだ強くもなくて、命を預ける仲間は任務で繋がっているのだと、信じていた。
自分が他人を助けたいと思うように、他人も自分を助けたいと考えているなんて。
悪意以外の、他人の思いや感情、思考や意志は、常に自分を越えた場所に向かっていると思っていた。
それが己を指し示し、向かっているなんて思いもしなかった。
人と関わり合うことは、己の一部を相手に託すことになるのだと、考えもしなかった。
遅れて膝が震えた。立っているのもままならず地面に膝をつく。
呼吸は荒れ、視野が狭まる。
自分の鼓動を聞きながら、悲鳴のような声を聞いた。
イルカ。
うみのイルカ。
彼はどうなのだろう。
兄弟ともいえる幼い仲間を失くした彼。
彼は、仲間を殺した裏切り者でさえ受け入れた。全てを知った上で、家族だと言い切った。
あの涙は、自分のための涙ではなく、裏切り者を思って泣いた涙だった。
きっと、彼なら――。
彼ならば、息をするように簡単に、人を守るだろう。
誰であろうと、家族と笑いながら、その身を犠牲にすることを厭わない。
そんな彼に、俺が近付いたら?
鬼と呼ばれ、写輪眼のカカシと呼ばれる、死に近い俺がイルカに近付いたら?
もしもの仮定を想像し、えづいた。
吐き出すものがない胃は、痙攣したように波打ち、いたずらに唾液を吐き出させる。
体が震える。
コントロールが利かなくなった四肢を信じられない思いで見つめながら、息を吐いた。
恐怖が足元から這い出て、身動きが取れなくなった。
恐い。
心底、思う。
歯の音が合わない。がたがたと震えるだけの体の変調に、愕然とするしかない。
今、ここで敵に襲われたら、ひとたまりもないと考えたのは一瞬で、恐怖を取り除く材料とはならなかった。
恐怖で震える中、あぁと思いつく。
彼に会わなければ、彼の死を見ずにすむと。
彼から遠ざかり、二度と会わないようにすれば、死んでいった仲間たちのような目を遭わせずに、この恐怖を感じずにすむ。
思いついた考えに喜んだのは、束の間だった。
本当にそうかと、尋ねる声がした。
もしも偶然に彼と会った時、お前は我慢できるのか? すぐそこに彼がいて、手を伸ばさないでいられるのか?
己に問われ、一つ息を吸って、吐いた。
――できない。
彼が今、この場にいても、俺は手を伸ばすだろう。
亡くす未来に竦みながら、それでも彼に手を伸ばさずにはいられない。
彼は希望だった。
俺が欲して止まない、光だった。
共にいたいと望んだ、初めての人だった。
諦められるはずもない。
零れ出るのは、意味のない声ばかりで。唸っているのか、泣いているのか、自分でもよく分からない。
一度の任務で出会っただけ、それなのに、深く彼を受け入れてしまった自分の愚かしさに泣き、それと同時に自分の脆さを知る。
先生の言葉が蘇る。スリーマンセルを組ませた時に、先生は言った。
俺には『足りないものがある』と。
きっと先生はこれが言いたかったんだと、今更に思う。
俺は、人の死を乗り越える強さを持ちえていない。
乗り越える術を、知らない。
死は身近だった。自分が死ぬことは分かる。受け入れられる。
自分は他人の命を刈り取っているから、その反対に命を刈られることもあるだろう。
けれど、他人に対しては別だった。
近ければ近しいほどに、その存在を失くすことがよく分からなかった。
いなくなったことは分かる。死ぬことは、もう会えなくなることだと、その温もりや声を失うことだと理解はしていた。
ただ、受け入れられない。
俺の世界にいた人がいない事実は、世界に穴を開けた。
何年経とうとも埋まらない、うろ。
覗くことが躊躇われるほど深い穴は、極力見ないようにした。
俺の世界は欠陥だらけで脆いから、事実を知ったら、立ち直れない気がした。
穴だらけの、歪んだ世界。
世界は時と共に広がるのに、誰かを失くす度に穴は増える。
世界が狭まる。見えなくなる。無数の黒い穴で埋まる。
この先、ずっと、穴だらけの世界で過ごすのかと半ば諦めていた。
でも、君と会った。
穴だらけの世界でも、君は一際強く、輝いていた。
世界は明るさを取り戻し、歪な形をきれいに整えていく。
恐ろしいだけの深淵さえも照らし出し、初めて安堵した。
俺の世界は美しいと、初めて思えたのに。
君がいない世界を想像することが、苦痛で堪らない。
己の存在が君に死を与えるならば、俺は光を忘れよう。
うみのイルカ。
俺の光。
俺の、希望。
初めて恋い焦がれた人。
君の死は、とても乗り越えられそうにないから。
だから、その前に。
君を忘れた。
******
……抽象的すぎる…orz