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「どうだ、気持ちの変化はあったか?」
アカデミーの授業が終わり、特に急ぐ仕事もないので早々に帰ろうとしたイルカを同僚が引き止めてきた。
「あったよな? 変化があったと言えよ、この野郎」
イルカの肩を掴み、同僚は真剣な顔で詰め寄った。その後ろでは、先生が顔を出し、目をぎらつかせている。
「そうですよ。そこのところをちゃんとはっきり言ってもらわないと、気になってオチオチ眠れませんッ」
どことなく草臥れた感のある先生に、昨日の残業のせいで姑さんに何か言われたのかなと、昨日の自分に降りかかったことを当てはめる。姑ってやっぱり厄介だ。
いつか姑談義をしてみたいと思いつつ、今はとてもじゃないが話題に出せないので、詰め寄る二人にイルカは落ち着けと体の前に両手を挙げ、素直に問いへ答えた。
「特に変わりはない」
二人の顔があからさまに歪む。あまりにがっかりな表情を取る二人に驚いて、慌てて言葉を継ぎ足した。
「けど! 前よりも何か、もっと守ってやりたいって思うようになった。それに、なーんかやることなすこと可愛いというか、格上の相手に失礼だとは思うんだけど、俺ができることは俺が全部してあげたいというか……」
自分で言った言葉に少し照れる。
何だか惚気話みたいだと、鼻傷を掻けば、二人はそれだと同時に指を指した。
「は?」
気落ちした顔から一転、二人は目を輝かせて、「ついにやりましたね」「やった!」と熱い握手を交わしていた。
一体何が起きたのだと二人の喜ぶ顔を見ていると、同僚がイルカの肩を叩いた。
「いいか。朴念仁で激鈍のちょっと方向性間違えるお前に、最後のダメ押しをしてやるッ」
「ダメ押し?」
ばんばんと両肩を叩かれていると、先生がイルカの手を握り締め、頷きながら言った。
「先生、その人のことを考えると、どんな気分になります?」
出し抜けに言われた問いに、咄嗟に昨日の情事を思い出す。
顔を真っ赤に染めたイルカを生ぬるい目で見つめつつ、同僚は続けた。
「そして、お前はその人をどうしてやりたい?」
「どうして…って。えっと、その……笑った顔が見たいというか、元気でいて欲しいというか。その、幸せだったらいいなって思うよ」
「もう一声っ。それは先生自身の手で? それとも、他の人でもいいんですか!?」
思ってもみない問いかけに目が見開いた。
今は一緒に住んでいるから、イルカとの時間が長いのが当たり前だが、その後は?
イルカが給料をもらった後はどうなるのだろう。
当然、イルカはカカシの家を出て、一人で暮らすようになる。カカシと出会う前の、お気楽な一人暮らしの生活に戻るようになる。そして、カカシは――。
思い浮かぶのは、繁華街の路地裏。
気だるげな空気を纏い、大人の顔をしたカカシが女を跪かせて、己のものを舐めさせていた。
あのときかち合った、無感情な視線を思い出してぞっとした。それと同時に、押さえ切れない感情が噴き出た。
「イルカ!」
耳を打った声に、我に帰る。
「あ」
一つ息をして、瞬きをした。目の前にいた先生が顔を青ざめさせている。かたかたと震える体を同僚が支え、渋い顔をしていた。
気遣わしげに同僚が周りを窺う。一瞬だけ漏れ出たそれは、近くにいなければ分からない程度のものだったようで、こちらに注意を払う者はいなかった。
「――す、いません、俺っ」
無意識に向けた殺気が信じられなくて、血の気が引く。慌てて謝罪すれば、先生は大丈夫と小さく息を吐くと、嬉しそうに笑った。
「ちょっと驚いただけです。イルカ先生でも、取り乱すことあるんですね」
気にするなと笑う先生に、身が竦む。教師たるもの、自分の感情をコントロールして当たり前だというのに。
子供の予想のつかない行動に気を取られぬよう、常に冷静さが求められる教師にはありまじき失態だ。
「す、すいません」
申し訳なさと、自分の不甲斐なさに打ちひしがれていれば、先生はいいんですよと苦笑を零した。
「あれくらい可愛いもんですよ。うちの姑はその倍以上の圧力かけますから」
姑は同業者のようだ。
殺気と一緒に小言を向ける姑に気を取られていれば、同僚が小突いてきた。
「これで完璧に分かっただろ? 肉親に嫉妬心を持つなんて、普通ありえねぇ。お前のそれは正真正銘、恋って奴だ」
人差し指が心臓のあたりを突いた。
恋?
ぱちくりと目を瞬きさせるイルカに、先生もにやりと笑みを浮かべ、同じく心臓の辺りに人差し指を向ける。
「そうですよ。先生のは立派な恋心って奴です。好きな人を可愛い、守りたいって思うことは自然なことです。誰にも渡したくないんでしょ?」
「え、ちょ、ちょっと待て。いや、ちょっと待ってくれ」
自信たっぷりに言う二人の言葉が処理しきれずに、頭を抱える。心臓を打つ音が次第に早くなっていく。
恋? イルカがカカシに恋心を抱いている? そんな冗談だろう。相手は八つも年下の子供だぞ。抱かれたとはいえ、そんな――。
『子供じゃない』
ひたりとこちらに視線を合わせてきた色違いの瞳を思い出す。それと同時に感じたのは、息苦しさを伴う甘い感情で。
「……本気かよ」
己の感情に呻く。
カカシを思い出す度に、発汗、動悸、息切れ、火照り、果てはざわざわとした身の置き所のない感覚に晒される。
「分かったか」
「分かりましたね」
退路を断ってくる二人に手を向け、イルカは顔を覆って顔を背ける。突然、そんなことを言われても困ってしまう。
「や! その前に、媚薬のせいじゃないかッ。俺、まだ抜けきってないし、媚薬が見せる幻の可能性がっ」
往生際の悪い言動を見せるイルカに、二人はため息を吐く。「お願いします」と同僚の声が聞こえた途端、細い指がイルカの顎をさらった。
「先生、今晩、空いています?」
至近距離で流し目を送られ、イルカの顔が真っ赤に色づく。いつの間にか、ベストは開き、胸の谷間が見えるほどシャツのボタンを外していた。
柔らかそうな曲線を描く胸は、おいしそうといってもいいもので、悲しい男の性ゆえか、その谷間から目が離せない。
「せんせ」
甘い声が、赤い唇から零れ出る。
「今晩、私と」
言葉が形作られる瞬間、たらりと鼻から液体が出た。
「……イルカー」
呆れた同僚の声で我に帰る。慌てて鼻の下を拭えば、真っ赤な血が手を汚した。
「なーに、遊んでんだ、お前ら」
「既婚者が独身者を誘惑しちゃダメですよー」
周りが笑いの混じった野次を飛ばしてくる。「ちょっとしたサービスですよ」と軽く返しながら、先生はシャツのボタンを止め、ベストのチャックを引き上げた。
同僚が渡してくれたティッシュで鼻を覆っていると、先生は「わかりましたか?」と聞いてくる。
「はにはへふは?」
ぼたぼたと零れる鼻血を押さえて振り向けば、先生と同僚は意地悪そうな笑みを口元に張り付かせていた。
「媚薬に侵されているなら、先生の行動はただ一つですよ」
「場所も人目も関係なく、魅力的な肢体に貪りつく。だが、お前がした行動は?」
にやーと同時に笑われ、体がびくつく。
「いつもと同じ、出血大サービス」
「逆上せるだけでしたね」
二人の言葉が飲み込めない。つまり、どういう。
ふっふっふと不気味な笑い声をあげ、迫る二人に尻ごみすれば、背中に机がぶち当たった。退路が絶たれたような錯覚に陥りつつ、迫りくる二人を見詰めていれば、
『媚薬はもう抜けている』
「ってことだろう」「ってことです」と、満面の笑みを浮かべた二人に言われた。
え。
呆気に取られて口が開く。
「……まひ?」
半ば魂を飛ばせたイルカに、二人は一つ頷き返した。
「間違いない」
「確信しています」
マジかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
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「……どうしよう」
見慣れた玄関戸の前で、イルカは一人呟いた。
時刻は夕暮れ時で、周囲は赤い色に染まっている。
二人から衝撃的な言葉をもらい、イルカは放心しつつ帰途についた。どうやって帰ったか記憶は曖昧だが、イルカは無事にカカシの家の玄関前に立っている。
二人の言葉はどう考えても信憑性が高く、よくよく考えてみれば、受付業務でお色気ムンムンのクノイチとだって接触していたのに、イルカは普通に業務をこなしていた。
発汗や火照りなどに襲われることもなく、ごくごく普通に受付スマイルを浮かべ、時には談笑だって交わしていた。
だというのに、カカシと接触すると、顕著に反応する体はどういうことなのだろう。
玄関前でイルカは頭を抱える。カカシに会うのが恐い。カカシを見た瞬間、今までの認識が劇的に変わってしまいそうで恐かった。
「ねぇ、いつまでそこに突っ立ってーんの? バレバレだから、アンタ」
中からカカシの声が聞こえてきた。
思わずびくりと体が跳ね、一歩後退してしまう。入る決心がついていないのに、見つかってしまった。
「イルカー、早く入れよー」
「夕飯、夕飯ッ」
「わんわんわん!」
カカシの声に続いて、「イルカ」「イルカ」と吠える忍犬たちにも急き立てられ、イルカは自棄になって玄関戸に手を掛ける。
こうなりゃ、当たって砕けろだ。信憑性が高いだけで、そうと決まった訳ではないのだから!
「た、ただいまー!!」
ガラガラ音を立てる戸に負けじと、大声を放って一歩踏み込めば、忍犬たちと一緒に「おかえり」と声をあげ、イルカを出迎えてくれた。
一瞬、息が止まった。
騒がしい忍犬を軽く窘めつつ、笑顔で出迎えてくれたカカシを見て、イルカは自分の気持ちを認めた。認めざるを得なかった。
そこだけ光が差して、見える。
イルカを見て笑うカカシに、泣きそうになった。
感じたのは嬉しさ。そして、後から後から込み上げる愛しい気持ち。
劇的にイルカの認識が変わった訳ではないし、鮮烈な感情が芽生えた訳でもない。
けれども、それは心を満たし潤すもので、決してイルカを傷つけるものではなく、強くさせるものだった。
あぁと、小さく呻く。
この気持ちは、泣き喚いたカカシが謝った時に感じたものと同じだ。泣き疲れて眠ったカカシに感じたものだ。
あのときからカカシのことを、そういう目で見ていた。
自分の思いを正しく理解して、イルカは口端を上げた。
だからといって、どうなる?
自嘲気味に笑う顔を俯いて隠し、靴を脱いだ。
「今日は何作る?」
廊下に上がったイルカに寄り添い、カカシはいつものようにイルカを見上げ聞いてくる。
「そう、ですね。カレーってのは?」
「ん〜、鳥肉いっぱいあるから、チキンカレーにする?」
料理も一緒に作るようになって、カカシの料理の腕は格段にあがった。今では、簡単な炒め物や煮込み料理は、一人で作れるようになった。
飯を炊こうとして、洗剤で米を洗いそうになったことや、出汁というものを知らず、熱湯の中に味噌汁を投入してそのまま出してきたことを思い出し、イルカはその成長ぶりに感心する。
「……アンタ。今、オレにとって嫌なこと思い出したでショ」
鋭いカカシの指摘に、ぶっと吹き出してしまう。
何を思い出したのか言えと詰め寄ってきたカカシに、イルカは白状した。すると、カカシの顔が真っ赤に色づいた。
「し、仕方ないでショ! 知らなかったんだからッ。だいたい料理する時のアンタがバカみたいに楽しそ――」
まずいと視線を逸らせ、言葉を切ったカカシに、温かい気持ちが沸き起こる。言葉の続きが分かった。
イルカが楽しそうだから興味を持ってくれた。イルカが切っ掛けで、料理を作ろうと思うようになってくれた。
「嬉しいですよ。カカシ先生の料理魂に火をつけた切っ掛けが、俺だったなんて」
皆に自慢できるなーと茶化して笑う。カカシは顔を赤くしたまま「勝手にすれば」と言って、小さな声で続けた。
「…料理だけじゃなくて、家事全般も、だーよ。アンタがいなけりゃ、こんなもん自分がするものだとは思わなかった」
不貞腐れたように横顔を向けるカカシを見て、縁というものを不思議に思う。
偶然の巡り合わせで、カカシの家に身を寄せた。始めは小さな切っ掛けと繋がりでしかなかったのに、イルカの存在がカカシに与えたものがある。そのことが無性に嬉しい。
「カカシ先生は」
「――これで二回目。アンタ、昨日言ったこと忘れたの? 『先生』じゃないでショ」
じろりと非難のこもった眼差しを向けられ、しまったと鼻を掻く。
「カカシさん」
言い直せば、カカシはよろしいと満足げに鼻から息を吐いた。それを笑いつつ、イルカは言う。
「カカシさんは、これからいっぱい楽しいことを見つけられますよ。何たって若いですし、全てはこれからですからね」
カカシは若い。まだまだこれからだ。
色々な人と出会って、色々なことを学んで、今よりもっと大きくなる。その成長の中で、カカシは自分で見つけるのだろう。
イルカにとってカカシのような、己を強くしてくれる愛しい存在を――。
切ないなと、イルカの心が呟く。
仕方ないじゃないかと、イルカは思う。
イルカはカカシの厚意に甘えて、一緒に住ませてもらっただけ。単なる居候。給料日まで面倒を見てもらっている、他所者。
一緒に過ごした時間が、イルカにとってどんなに愛しいものでも、カカシたちとの距離が縮まろうとも、決して勘違いしてはならない。
いつの日か。
いつの日か、カカシの隣には、カカシにふさわしい美しい人が立つ。この家で、仲睦まじく末永く暮らすのは、まだ見ぬカカシの想い人だ。
心が悲鳴をあげる。
どうしてと叫びたくなる。
それでも仕方ないとイルカは思う。
何度も体を繋げた。だがそれは、媚薬に侵されたイルカを介抱してくれたに過ぎない。時折、見せる甘えや耳触りのいい言葉は、カカシなりの優しさだ。初めて男に身を任せるイルカを気遣って、優しく言葉を掛けてくれただけ。
一緒に住んで、初めて知った。
カカシの優しさ、温かさ。何かと背伸びをしたがる子供っぽさ。忍びとしての己を厳しく律していること。極度の恥ずかしがり屋でつい憎まれ口を叩くこと。口うるさいパックンとよく口喧嘩しているけど、本当は誰よりも頼りにしていること。忍犬たちのことを兄弟のように思っていて、暇があればじゃれ合って遊んで、悪戯してはイルカに怒られて嬉しそうに笑うこと。七班の写真を見ては少し寂しそうにしていること。いつも何かに怯えていて、それを乗り越えようとして無茶な修業をしていること。写輪眼のカカシとして己を理解し演じていること。実は変なこだわりを持っていて、結構綺麗好きで、イルカが止めないとシンクを分解してまで掃除しようとすること。好きなものは秋刀魚とナスの味噌汁で、それが出ると一日中鼻歌を歌っていること。笑うと片方だけえくぼができること。早朝に毎日慰霊碑へ行っていること。肩甲骨の下に小さなホクロがあること。髪の毛は実は柔らかいこと。掌は薄い癖に指はイルカより長いこと。里が大好きだってこと。昔のスリーマンセル時代の写真を大事にしていること。自分を犠牲にしてもみんなを守りたいって本気で思っていること――。
「イルカ先生っ?!」
はっと息を飲む声で我に帰った。
イルカを見詰めるカカシの目が大きく見開いて、うっすらと膜が張る。それを見て、肝心なことが抜けていたと笑った。
――実は、泣き虫だ。
「先生! どうしたの、お腹痛いの? 頭痛い?」
崩れ落ちるように床に膝をついて、顔を覆う。カカシのことを言えないかと、ばたばた落ちる液体を拭った。
「イルカ―」と忍犬たちが心配そうに近寄ってくれた。
「小童ッ、男ならしゃんとせんかッッ」
と、お叱りの声も聞こえてきて、イルカは泣きながら笑う。全てが温かくて愛おしくて、それがより一層寂しさを掻きたててくる。
イルカはここにいられない。いられる資格を持っていない。
「イルカ先生、寝る? オレ、布団、直してくるよ」
常になく気配を揺らせ、慌てて立ちあがろうとしたカカシの服を掴んだ。
だからと、イルカは自分に言い訳する。今だけだからと、誰に言うでもなく許しを乞うた。
今だけは、許して下さい。
色違いの瞳がイルカを見詰める。今は、イルカだけを見詰めてくれている。
腕を伸ばし、カカシの頬に両手を添えた。不安そうにイルカを見詰めるカカシに近付き、初めて自分から口付けた。
押し当てるだけの口付け。けれど、しっかりとカカシの温もりを感じるように、カカシの熱を覚えこませるように、長く唇を合わせた。
「……カカシさんが、欲しい」
ゆっくりと口付けを離して、望みを口にする。媚薬に侵された己の権利を主張して、自身の奥底の願いを混ぜて、カカシに告げた。
ふっと吐息を吐いた後、カカシの表情が変わる。青と赤の瞳にぎらついた光を灯し、濡れたオスの顔に変わった。
「…パックン」
カカシの呼びかけに、パックンはため息交じりに忍犬たちを引きつれて外に出た。忍犬たちは何度か振り返っていたが、パックンの有無を言わさぬ声に、結局忍犬たちは全員玄関から外へと出た。
背中で戸の閉まる音を聞きながら、自分の我儘を悪く思う。行き先が気にかかったが、それも一瞬だった。
「手加減、できそうにないんだけど…」
至近距離で見詰められ、初めて廊下に押し倒されていることに気が付いた。
カカシの息が荒い。誘われたら反応してしまう若さを、少し苦く思いながら、イルカは自分よりも小さい肩に腕を回した。
「いい。手加減しなくていいから……」
刻みつけてくれと、擦り寄る。浅ましい自分を蔑みながら、カカシが欲しいと強請った。
「あー、アンタ、ヤバすぎ。オレ以外に言うんじゃないよ」
顔を見合わせてきたカカシの目があまりに真剣で、仮の情事でも嬉しさが隠せない。
何も言わずに微笑めば、「どうなのよ」と不満な顔したが、すぐにうっそりと笑ってイルカの唇に食らいついた。
「言わなくていいよ。アンタの体に聞くから」
そっと耳元に囁かれた言葉に、無駄だと胸の内で笑う。
イルカの体も心も。全部、カカシだけでいっぱいだ。イルカの全てはカカシのものだ。
言う機会がないのは、残念だけど――。
荒々しくアンダーの下に入ってきた手を感じながら、イルカは与えられる快楽に溺れようと、目を閉じた。
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ようやくイルカ先生が自覚しました。(悲観的に)
色温度 11