「マキ。明日、検診に行くから、付き合ってくれる?」
夕飯時、明日マキと私の休みが重なったこともあって言い出せば、マキは箸を咥えたまま、素っ頓狂な声をあげた。
「は? 私も行くの?」
本日の献立は、ご飯としめじとジャガイモのお味噌汁に、きゅうりとじゃこのしょうが酢、アジの塩焼き、大根と油揚げの煮物だ。
いただきますと言って数分しか経っていないのに、ほぼあらかた食べつくしているマキの食欲旺盛さに頬を緩ませつつ、すっかり忘れているマキに、つい唇が突き出る。
「むー、前に言ってくれたでしょ。検診行く時は、私も付き合うって。明日、マキもお休みだから大丈夫だよね?」
遅くなってしまったが、これでマキと幼馴染のオリさんと、二人のたっぷり濃密時間を提供することができる。
いつもの調子でうーやらあーやら言葉を濁すマキに、私は笑顔のままマキの手を掴み、有無を言わせずもう一度聞いた。
「大丈夫よ、ね?」
はい以外の言葉は認めないと眼光に忍ばせれば、マキは頬を引きつらせたものの、最後には「はい」と頷いてくれた。
よろしい!!



マキの幸せは私が守ってみせると頷きつつ、私も食事を再開する。
その頃にはマキは食べ終えていて、所在投げな調子で何もない皿の上で箸先を開いては閉じるという動作を繰り返していた。
最近、私よりもよく食べるようになったマキのために、量は多めにしていたのだが足りなかったのだろうか。
窺うようにマキに視線を向ければ、マキは小さく口を開けたまま、羨ましそうな顔で私の焼き魚に熱い視線を送っていた。
その顔が、ナルトが物欲しそうに私のラーメンを見ていた表情と重なって思わず吹き出してしまう。
「ぷっ」
マキもマキで物欲しそうな顔をしていたのに気付いたのか、顔を真っ赤に染めて顔を背けた。
「べ、別に欲しかった訳じゃないからね!! そんな焼き魚くらい食べようと思えば、日を改めればいくらだって食べられるし、そこまで意地汚くないからね!!」
腕を組んで主張するマキがとっても可愛らしい。
今日のアジは、魚屋さんの一押し商品だったこともあって、内陸部である木の葉では珍しく活きが良かったものだ。
アジだけに、マキはなかなか味が分かるなぁと胸の内でダジャレを呟きつつ、食べかけの半身を骨から取った後、残りの半身をマキのお皿に乗せた。
「……なによ、コレ」
笑われたことがよほど気に食わなかったのか、マキは拗ねた表情でこちらを睨む。けれども、よほど魚が気にかかるのか、お皿と私を交互に見つめていた。
分かりやすいマキの態度に吹き出しそうになるが、ここで再び笑ってはマキの機嫌が悪く一方なので、私は表情筋に喝を入れる。
「うん、今日はちょっと胸が苦しいというか、青魚の匂いがちょっと厳しいかなーって思ってね。捨てるのは勿体ないし、マキに手伝ってもらいたいの」
お願いと両手を合わせて頼めば、マキはほんの少し頬を染め、そういうことならと受け取ってくれた。
私がじっと見ていると、視線を感じたのかマキの視線がこちらに向いたので、慌てて素知らぬ顔をして味噌汁を口に運ぶ。
しばらく自分の食事に専念していると、マキはようやく警戒を解いて魚を食べ始めた。
魚の身が口に入った直後を見逃すまいと、お椀の影から覗き見れば、そこには思った通り、ふにゃりと顔を緩ませ、至福と感じ入っているマキの笑顔があった。
か、かわいぃぃぃぃぃ!!
きゅーんと胸が高鳴り、私は身を震わせる。
一緒に住むようになって、マキとの食事が今まで以上に大好きな、いや、もはや趣味といっても過言ではない時間となってしまった。
以前もおいしいと叫んでは、私を喜ばせてくれたマキだったが、最近のマキは食事の最中にやたらと表情を動かして、私を喜ばせる。
今まで見たこともないものが目の前に出て、おそるおそる食べてみたらすごく美味しかったとか、嫌いなものだったけど食べたら案外いけていて驚きだったとか、マキの感動が手を取るようにこちらに伝わってくる。



明日はお休みということもあるから、食材を買い込んで、マキをとびきり驚かせるものを作ってみるのもいいなぁと、マキの食べる姿を注視していれば、マキの目がこちらに向いた。あ、バレた。
「……アンタね。言おうか言わまいか悩んだけど、もう限界……! 食べている私の顔見て、にやけるの止めてくれる!? 恥ずかしいんだけどッ」
顔を真っ赤にして怒鳴ってきたマキに破顔した。
バレているならもう隠しても無駄だと、けらけらと声をあげて笑えば、マキは涙目でこちらを詰ってくる。
「なんで笑うのよ! 食べ方がおかしい訳!?」
マキの思わぬ言葉になお笑いが出る。
「違う、違う。マキ、すごく綺麗な箸使いしてるから、それはないって」
だったら何と肩をいからせるマキに、私は素直に白状する。
「だって、マキの食べているところ、すっごく可愛いんだもん」
「か、可愛い!?」
何言ってんだと目を剥くマキへ、私は日ごろの感謝もこめて続ける。
「私、マキとの食事がすごく楽しいの。それに、そんな可愛いマキが大好き」
にしゃりと笑えば、マキは絶句した後、真っ赤に顔を熟させ怒鳴った。
「この、天然小悪魔がぁぁぁぁぁぁ!!!!」
……マキは時々、よく分からない悪態をつくと思う。




******




「おやー、イルカさん。この度は、ご指名ありがとうございます」
お昼過ぎ頃、マキを引きつれて診察室へ行けば、軽い冗談を口にしながらオリ先生が笑って出迎えてくれた。
「こんにちは。この度は無理を言って申し訳ありません。ですが、ぜひ、オリ先生に診ていただきたかったんです」
オリ先生の隣にある、患者さん用の席にマキを問答無用で座らせ、私は少し離れた長椅子へと腰を下ろす。
「……? あの、イルカさん?」
こちらに座らないのと戸惑いを見せるオリ先生に、何も言うなと手のひらを向け、私はきっぱりと言い放つ。
「いえ、私はこちらで。あ、検診ですから、色々と診察がありますよね? オリ先生の下についている研修医の先生はいらっしゃらないんですか?」
確かこの時期は研修医の先生を受け持つはずだと切り込めば、オリ先生は「確かにいるけど」と答えてくれた。
「では、研修医の先生を!! あ、そうだそうだ。私がお邪魔したんですから、私から行くのが筋ですね! ちょっと行って参りますので、その間、マキはオリ先生とお話をしててね」
「はぁ!? ちょっとアンタ何言って」
「あ、あそこに気配が! それでは、ちょっと行ってきます!!」
素っ頓狂な声をあげたマキに全てを言わせまいと、私は立ち上がり診察室から廊下へと出ていく。ついでに、簡易結界を外から施した。これでしばらくの間、外部から邪魔はされないだろう。
っし、これで完璧っ。あとは私が研修医の先生を見つけて、診察してもらえばオールオッケーだ!!
受付に引き返り、オリ先生の研修医の先生を呼んでもらい、訳を話して診てもらった。



口頭での問診から始まり、続いてチャクラでお腹を検診。異常がないことを確認して、最後に超音波検査でお腹の中の赤ちゃんを見せてもらった。
まだまだ小さかったけれど、確かにいることがこの目で見れたことに感動した。
小さい小さい私の子供。
本当に、私はお母さんになったんだ。
不安はまだ消えないけれど、確かにいる我が子の為にも泣きごと何て言ってられない。
前向きに考えられる自分を見つけて、ちょっと嬉しかった。これもマキや、周りの人のおかげだ。
研修医の先生から、簡単に注意事項を聞いて、少し世間話もした。
研修医の先生は、何故か非常に恐縮し、かつ、こんな大役を俺に任せてくださるとはと、突然男泣きし始めた。
こちらの勝手な申し出で、迷惑だと言われることはあっても、感謝される覚えがなくて困った。一体何がどうなっているのか、さっぱり理解できない。
あなたとあなたのお子様を全力サポートし、命を掛けて診察しますと、医術を目指す若者らしい言葉に感激しつつ、私は研修医の先生とがっちり握手をして病院を後にした。



「……アンタ。何、一人で行動してんの?」
家に帰れば、アパートのドアの前で不機嫌な顔をしたマキを発見した。
「あれ? 今日は帰ってこないんじゃなかったの?」
せっかく二人っきりにして邪魔も入らないようにしたのにとがっかりしていれば、マキは足高に近寄るなり、腕にぶら下がっていた買い物袋を奪い取った。
「……重い。……アンタねぇ、一体どんだけ買い込むの。それに、今、大事な時期なんだから人ごみに入ったら駄目でショ」
鍵と不機嫌に言われ差し出せば、マキは鍵穴に突っ込みドアを開け、入れと顎をしゃくる。
「た、ただいま〜」
何となくばつが悪くなって、肩を丸めて部屋に入れば、その後をマキも入ってくる。
驚いたことに、その腕には買い物袋と共に見覚えのない本が何冊も抱えられていた。
「どうしたの?」
どさどさと買い物袋を廊下へ置き、黙々と冷蔵庫へ入れ始めたマキに不安を覚えて声をかける。
もしかして、オリ先生とまた何かやらかしてしまったのだろうか。
あらかた冷蔵庫に入れ終えた後、マキは深いため息を吐き、前髪を後ろへと撫でつけた。その後に、じろりとこちらに視線を向けてくる。
非難の感情が混じる視線に、視線を逸らせば、マキは私の手を掴んで懐から出した物を握らせた。
「……石鹸?」
真っ白い固形物が手の中にある。続けてマキは、小さなボトル容器を目の前に突き出す。目を瞬かせて見れば、それはうがい薬だった。
「? マキ?」
マキの言いたいことが分からず、押しつけられたうがい薬を受け取れば、マキは再びため息を吐いた。
「……火影さまが来るってことは聞いてなかったんだけど、どーいうこと?」
半眼でこちらを見るマキに、びくりと体が跳ねる。
心の準備もなく火影さまとの直接対面はきつかったかと、マキに申し訳なく思いつつ、それでもじっちゃんとして会いたいと言っていた火影さまの言葉をマキに伝えた。



「……あんの糞狸…」
唸るように呟いた暴言に、心臓が跳ねる。
「あ、あのマキ! 元はと言えば、私がじっちゃんに心配かけたことが原因だから、じっちゃんが悪いんじゃないの!! あのね、びっくりしたかもしれないけど、じっちゃんは私の事心配してくれてのことで悪いのはぜん」
突然、マキが指を突き出す。唇が閉じた瞬間を狙って指を押し付けられ、言葉が途切れた。
マキは顔を覆ってため息を吐くと、私を見つめた。
不機嫌ではあるが怒っていない。というより、何となくマキの方が申し訳そうな顔をしている。
どうしてマキがそんな顔をするのだと疑問符を飛ばしていれば、マキは視線を落とし指を退けた。
「アンタが謝るのは筋違いだーよ。……悪いのは、アンタの旦那でショ」
避妊もしないでやればできてもおかしくないと詰るように出た言葉に、思わずカッとした。
「そんなことない! 私は…!!」
吐き出そうとした言葉は、マキの驚いた顔を見て止まる。
これは言ってはならない言葉だ。
出掛けた言葉を噛みしめ、代わりの言葉を吐いた。
「……過ちを犯したのは、双方の責任があると思う。二人とも、子供じゃないんだから」
マキから背を向けて、手の平を握りしめた。
「……過ち、ね」
小さく呟いたマキの言葉は、鋭く胸を貫いた。
ズキズキと痛む胸を気にしない振りをして、私は明るい声を張る。
「で、どうしたの? 石鹸にうがい薬、それに……。あ、これって出産の参考本じゃない。こんなにたくさん。マキが買ったの?」
マキはしばらく黙っていたけど、気を取り直したように小さく笑って説明し始める。
「違うわよ。石鹸とうがい薬はオリからだけど、あとは火影さまからの贈り物。火影さまのアンタの贔屓ぶりには驚いたわ。これを読んで、しっかりイルカをサポートしてくれって頼まれちゃった」
おどけて言ったマキの言葉に申し訳なくなった。じっちゃんってば、自分の立場を全く考えていない。じっちゃんとして会うと言っても、火影さまに頼まれれば嫌とは言えないのに。
「マキ、じっちゃんの言葉は気にしないでね。マキが側にいてくれるだけで、私は十分だから」
私の言葉に、マキは小さく苦笑を零す。
影の入った笑い方を気に掛けていると、マキは少し悲しそうな顔をした。
「そう言ってくれるのは有難いけどね。ま、私も思うところがあるーの。アンタがいざってなった時、頼りにならなかったら意味ないじゃない。これは、私のためでもあるのよ」
だから、イルカの方こそ気にしないでと、マキは言う。
何となくだけれど、マキは火影さまに何かを言われたのではないのかと思った。
何を言われたのか見当も想像もつかないけれど、巻き込んでしまったことを申し訳なく思う。
ごめんと言えばまたマキは泣いてしまうかもしれないから、別の言葉で気持ちを込めた。
「ありがとう、マキ」
「……うん」
笑って頷いてくれたマキはいつものマキに見えたけど、どこか寂しそうだった。



「……眠れない? もしかして、まぶしかった?」
夕飯と風呂をすませ、二人で布団に入った後、目を開けていればマキが声をかけてきた。
読んでいた本から顔を上げ、ベッドの下からマキが見上げてくる。
じっちゃんからもらった本へ栞を挟み、小さなデスクライトを消そうとするマキに、慌てて首を振った。
「いや、違うの。あの……」
言いあぐねている私を、マキは穏やかな顔で待ってくれている。そんなマキに勇気をもらって、私は思い切って切りだした。
「そっちで、寝てもいい?」
私の言葉に、マキの口がぽかんと開く。
「……ここ?」
マキは自分が寝ているところを指差し、私は首を縦に振る。
「……別に、いいけど。気分転換とか?」
不思議そうな顔をしてマキが尋ねる。お許しが出たこともあって、枕を抱いて畳みの上に敷いているマキの布団へ下りた。
「……それじゃ、今日はアンタのベッドで」
「えっ、違うの!」
入れ違いに、マキが腰を浮かせたのを見て、慌ててマキの腕を掴んだ。
驚いた顔でこちらを凝視してくるマキの視線から目を逸らし、勘違いしないように今度ははっきりと告げる。
「……ここで、マキと一緒に寝たいの。ダメ?」
いい年して友人に甘える自分が恥ずかしくもあり、窺うように視線を上げれば、マキは頬を引きつらせていた。
やっぱり迷惑だし、嫌だったかと激しく後悔したものの、それでもやっぱり気になるものは気になるのだと恥をかなぐり捨て、マキの胸に抱きついて押し倒すと、問答無用で布団を被った。
「ちょ、アンタねぇ!?」
素っ頓狂な声をあげて、暴れ出しそうなマキの体を意地でも離すものかとしがみつき、卑怯ではあるがマキの弱いところをつく。
「妊娠して、不安でどうしようもないから人の温もりが欲しいの!! 今晩付き合ってくれたら、後はどうにか我慢するから今晩だけ付き合ってっっ」
普通ならバーカの一言で終わって、甘たれないで一人で寝ろと言われるのだろうけど、何故か妊娠というキーワードに過敏になっている今のマキなら落とせると、私は確信していた。
それでもドキドキしながらマキの返答を待っていれば、マキはうーうー唸っていたけれど最後には分かったと不承不承に頷いてくれた。
しがみついていた体から力を抜く。
持ってきた枕をマキの枕の隣に置いて、頭を乗せる。横を向けば、神妙な顔をしたマキがいて、ちょっと笑えた。
「マキ。手だけ貸してくれる?」
一人用の布団だから、普通に寝てても体は触れあっているのだけれど、それだけでは物足りなくて手を取る。
「……嫌って言っても、勝手に取るんでショ?」
鋭いマキの言葉にえへへと笑って、マキの方に体を向き直して両手で手を握った。
マキは恥ずかしいのか、手を取られているのに背中を向けんばかりに反対方向へと顔を逸らしていた。
卓上ライトの光でマキの顔が真っ赤になっているのが見て取れる。
恥ずかしがり屋のマキには辛かったかなと思ったものの、それでも一人で寝させたくなくて、私はマキの手を抱き込むように引き寄せた。



「ちょ! 抱きしめなくてもいいでショーが!」
「今日だけ特別! ちょっと貸してー!!」
少し揉めたが結局マキは諦めてくれた。
ぶつぶつと文句は言っていたけど、「いい加減、寝るよ」と頭上の卓上ライトを消した後は静かになった。
カチコチと部屋にある時計の秒針の音を聞きながら、未だに顔を背けているマキへ声を掛ける。
「ねぇ、マキ」
「……何よ」
声が返ってきて安心する。眠る前に、少し、マキと話したかった。
「……オリ先生とはうまくいった?」
「……はぁ?」
思わずといった具合で、マキが振り返る。
訝しげな表情をするマキに、もしかして進展なしかと眉根が寄る。
「もう。何のために私がオリ先生指名して、私は研修医の先生に診てもらったと思ってるの?」
マキ本人が頑張らないと話は進まないんだからと助言と激励も兼ねて言えば、マキはあぁと嫌な顔で数度頷いた。
「……アンタ、あれはあからさま過ぎるでショ。普通、あんなことやったら、うまくいくものもうまくいかないからね?」
思わぬ言葉に衝撃を受ける。完璧だと思っていた策だっただけに、駄目だしされて驚きも一入だ。
「あ、それと、火影さまから伝言。『オリを指名したからには、きちんと診てもらえ。火影命令じゃ』だそうよ」
研修医に診てもらって帰ったって聞いてお冠の様子だったわよと、追加の情報をもらって冷や汗が流れる。
研修医だってお医者様には変わりないのに……。
またじっちゃんの悪い癖が出たかと思いつつ、確かにじっちゃんの立場では頼んだ手前診てもらわないと具合が悪いだろう。
「……分かった。次はちゃんとオリ先生に診てもらう」
「そうしてもらいなさい。あれは何気にいい医者だからーね」
素直に頷いた私がおかしかったのか、マキは小さく笑う。
表情が柔らかく綻んだマキを見て、胸の中で引っかかっていた刺がようやく取れた気がした。
もっとくっ付きたくなって、マキの上腕に顔を押し付ける。「わ」と小さく驚いた声が聞こえたけど、気にせずぐりぐりと顔を押し付けた。
「な、何なのよ」
上目遣いで見たマキの顔は真っ赤で、私は幸せな気持ちになって何でもないと言って笑う。
マキが寂しそうな顔をするのは見たくなかった。
でも、これは私が勝手に思っていることだったから、マキには分からなくてもいい。
「おやすみなさい、マキ」
何なのよとぶつぶつ文句を言っているマキがおかしくて、小さく笑って目を閉じる。
眠りに入る前、逡巡した気配を零しながら、そっと頭を撫でて「おやすみ」と言ってくれたマキに笑みが零れ出た。









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色々と言われますよ。そりゃねぇ〜、大事な孫というか娘をねぇ?
私でも言うさぁ〜、さぁ〜!!('口')!
ちなみに、カカシ先生はいつイルカ先生に落ちるんでしょうか。……もう落ちてるのかしら?? まだまだ?







ひみつ 10