恋愛相談(イルカ編)

「実はオレ、男に懸想してしまったんだ」
がやがやと騒がしい居酒屋の、とあるスペースで、相談があるんだと今日の飲み会をセッティングしたイルカはおもむろに友人たちへと切り出した。



度々話題にあがっていた、ちょっと可愛いあの子が上忍と付き合っているらしいだとか、やっぱり男は金と地位がなけりゃモテないんだろうかとか、いやいや顔だろ、んなこたねぇよ、やっぱり心意気だろとか、いつものだったらいいな話をしていたところで不意に告白され、一度は愚痴話の波に飲み込まれたものの、話題が一息ついたところで友人たちへ同じ反応をもたらした。
『………は?』
ワンテンポ遅れて、イルカへと視線が向く。向けた男達は誰もが口をぽかんと開け放ったままだった。
困惑気味の友人達の前で、イルカは焼き鳥に手を伸ばしてかぶりついている。言ったことで満足したのか、それ以上語らず、「ここの焼き鳥はやっぱうまいなぁ」などと、のん気な感想を漏らしていた。
「い、いやいやいや、ちょっと待てよ、お前。いつの間にそっちに行ったんだっていうか、いきなりそんなこと言われても参るというか、何というか、お前、もう少し喋れよ! 爆弾発言かましていきなり終わらせてんじゃねーぞ!!」
困惑から混乱に取って代わられた友人の一人が、立ち上がり吠える。
遅れて、周りの友人たちもそうだよなとお互いの顔を見つめ、その内の一人がまさかと体を震わせた。



「おれたちの中に、いるのか!?」
やだ、おれ貞操奪われちゃうと己の腕を抱きしめた友人に、イルカは歪んだ顔で吐き捨てた。
「んな訳あるか。おっぱいがねぇオメーらなんざ誰が相手にするか」
ぺっと唾でも吐きそうな勢いのイルカに嘘はないとみて、一瞬腰を浮かばせた友人たちはやれやれと腰を下ろし、そうだよなぁと朗らかな笑い声をあげた。
「お前、おっぱい星人だもんなぁ〜」
「たまにおれらが引くほど熱く語るもんな」
おっぱいなくて良かったと違う方向に行きそうな会話に、まだ立っている友人はいやいやと首を振った。
「いや、いや! おっぱい大好きだったイルカが男に惚れたことが問題だろ! おま、あれほどおっぱいおっぱいと、ガキのように言っていたくせにっっ」
オレ、おっぱいを国宝にした方がいいと思うんだ。あんなに人を幸せにできるものってこの世の宝だと思うんだ。見てよし触れてよし口に含んでよし。オレ、嫁さんができたら毎日嫁さんのおっぱいのお世話をするんだ。日々重力に晒されているのに健気に上向こうと頑張っているおっぱいさまに毎日マッサージしてあげるんだと、周囲のドン引きに気付かず、恋する少年のように語っていたイルカは記憶に新しい。
おっぱいこそが女の価値だと、いつか言い切ってしまうのではないかと、違った危機感を覚えていた矢先の宗旨代え発言に、友人は本気で心配した。
何かよからぬものでも食って、精神に異常をきたしたのではないかと窺う友人に、イルカは腕を組み、そうなんだよなぁと頷く。
「オレもさ、おっかしいとは思うんだよ。今でもおっぱいのことを考えたら、胸は熱くなるし、お前ら見てもなーんも感じないし、でもなぁ」
イルカは一つ、深いため息を吐いた。



「カカシ先生を見ると、必ず胸が苦しくなるんだ」



イルカの一言に、友人の動きが止まる。そして、絶えず人の声が響いていた居酒屋の喧騒も一瞬止まった。
時が止まったように、静まり返る居酒屋で、イルカは周囲の異変に気付かず、両手を組むと卓の上に肘を乗せ、真面目な顔をして言い切った。
「これって、やっぱり恋だろ?」
時間にして、数秒。
誰かの咳払いと共に再び時間は動きだし、周囲は喧騒に包まれる。
立ち上がっていた友人は静かに席へ座り、おもしろがる空気を醸し出していた友人たちの誰もが沈鬱な表情で黙りこくっていた。



イルカだけ、知らないのだ。
はたけカカシが、イルカにだけ殺気をぶつけていることを。
里の大部分の者たちが知っているが、殺気をぶつけられている当人だけは全く気付いていない。



それもそのはず。
カカシはイルカの死角を狙って殺気を放っているからだ。
例えば、受付員であるイルカにカカシが報告書を提出する際、確認のためにイルカが書類へと目を移した瞬間、カカシはイルカへと濃密な殺気を叩きこむ。それは時間にして刹那というほどの短いものだが、不穏な気配を感じるには十分で、一瞬誰もが息を殺し、冷汗を滲ませ体を停止させる。
イルカとて、そんな殺気をぶつけられれば気付くだろうが、そこは里の業師という通り名を持つカカシの手腕か、イルカが顔を上げた直後にはその殺気は綺麗になくなり、自然体なカカシがどうかしましたかと逆にイルカへ聞く始末だ。
他にも、廊下や道ですれ違う寸前や、カカシに気付いていないイルカにわざとその存在を知らしめるようにぶつける。そして決まって、驚いたように顔を上げたイルカの前へカカシは現れる。柔らかい表情を浮かべ、「奇遇ですね」とイルカへ気さくに声を掛けるのだ。
イルカにとっては狐に抓まれたみたいなものだろう。
だいたいカカシがイルカへ殺気をぶつける理由が分からない。7班を介して二人は出会い、会えば挨拶し、時には二人だけで飲みに行くこともある仲だ。
階級差がある間柄としては、すこぶる良好な類のものだろう。
だから、イルカは勘違いかと思って気づかない。
周囲の人間もカカシの思惑がわからない以上、首を突っ込まない。そして、イルカの周りの友人たちも、殺気をぶつけているとはいえ、カカシからイルカを飲みに誘ったり、イルカの話からもカカシがイルカを嫌っているようには見えないため、助言のしようがなかった。



眉間にしわを寄せ、恋する男になりきっているイルカを前に、友人たちの思いは一つだった。
それ、恋じゃなくて、ただの動悸だから。
殺気に当てられて、速くなっているだけだから。
友人の誰もが同じことを思っているものの、その口から真実が語られることはない。なぜなら、相手は天下の写輪眼だ。恐れ多い上忍さまなのだ。きっと中忍には分からない上忍さまの考えがあってのことだろうと、おかしいと呟く本心を殺し、攻め方を変えてみる。
上忍さまの行動を告げ口すると何が起きるか分からないから、同じ中忍であるイルカにそっとその考え方を変えてもらうことにする。
思い込んだら一直線のきらいのあるイルカが派手に暴走したら、イルカの友人である自分たちにその火の粉が降りかかる恐れが十分に高いのだから。
こっそりと目配せをし、お互いの思いが一緒であることを確認した友人たちは、心意気も新たに咳を払う。
忍びにあるまじき素直さを持つイルカならば、友人三人がかりで丸め込めれば、どうとでもなると勝算を胸に、口を開く直前、イルカは爆弾発言第二弾を放ってきた。



「で、さ。お前たちに相談ってのは、どうやったらカカシ先生を落とせるかって話なんだ。オレも失敗したくないしさ、ぜひともお知恵を授けてくれよ!!」
えぇぇぇぇぇぇぇ!!
イルカのそれは恋じゃない。憧れだよと、準備していた言葉が内心の驚きの声に消されていく。
目を見開き、口を開ける友人たちの中、何とかいち早く衝撃から立ち直った男はイルカへと確認のために言葉を紡ぐ。
「あ、あのさ、イルカ。それは、決定なのか?」
「ん?」
枝豆を口の中に放り込んでいるイルカが、鈍い反応を返す。
「いや、だから。お前がはたけカカシ上忍に恋をしているっていうのは、決定事項なのか?」
一縷の希望に縋り、友人たちが固唾を飲んで見守っていると、イルカはそれはそれはにこやかな顔で断言した。
「だから、言っただろ〜。オレ、懸想したって。カカシ先生に恋しちゃったんだって」
何度も言わせるなよーと照れて見せるイルカに、友人たちは怒涛の反撃に出る。
「待て、イルカ! 早まるな、それは恋ではなく憧れかもしれんぞ!!」
「そうだ、イルカ!! おっぱい星人のお前がまかり間違っても男に懸想するなんざ、考えにくい!」
「イルカ、思い出せ。お前の夢は、なんだ! 嫁さんのおっぱいのお世話することがお前の本懐だと俺は確かにこの耳で聞いたぞっ」
そうだ、イルカ。おっぱいあれば何もいらないと言うお前に限って、おっぱいのない男に惚れるなんざありえねぇと、身を乗り出し、拳を握りしめて言った友人たちに、イルカは小さく笑った。



「だから、それも言っただろ。おっぱいを愛している、いや、崇拝しているオレが、真っ平らな胸のカカシ先生を見て胸が苦しくなるんだ…。それもあのおっぱいさまの姿を思い出す以上の、息苦しさと高鳴りを味あわせてくれるんだ。――逆に言おう。おっぱい信者のオレの胸を震わせる以上、これは恋以外ありえねぇ…!!」
くっと肩を震わせるイルカに、友人たちは胸の中で苦悶の声をあげる。
さすがは写輪眼、里の誉れの殺気!! イルカの崇拝神よりもなお上のトキメキ(悪い方)を与えやがったか……!!
心象では、体が崩れ落ち、土に膝が着くか着くまいかのぎりぎりなところだ。しかし、ここで諦めては、全てが終わる。何とかしてイルカの意識を逸らし、今の平穏無事な生活を守ることはできないものか…!



友人たちの胸ではヤルかヤラレルかの死闘を繰り広げている中、当のイルカは「やっぱり優しくすることが第一だよなー。で、オレの方からも飲みに誘ったりとかして、アプローチするべきだと思うんだよ。でさ、どこがお勧めだ? ここは夜景の綺麗な店とか予約しちゃったほうがいいのかな?」などと、すでにデートプランを立てている始末だ。
まずい。これはまずい。男色の毛があるとは何一つ聞いたことのないカカシを、デートに誘うなんて嫌がらせ以外の何物でもない。下手をしたら、中忍という括りで、写輪眼は中忍全員の敵になっちゃうかもしれない。それはなくとも、イルカとよくつるんでいる自分たちは間違いなく敵視されることこの上ないだろう。



『あんたたちさ、友人の馬鹿な行動を止めることもできないボンクラな訳? 一遍、前線行って根性叩きなおしてくる?』
脳裏では、「好きだ」と世迷言を口走るイルカを腰にぶら下げて、静かにこめかみを引きつらせ、こちらに視線をくれる写輪眼がいる。



あり得そうな、そう遠くはない未来に友人たちの顔から血の気が引く。
「一緒に夜景見てさ、雰囲気よくなったら手なんか握っちゃったりなんだりして、かー、オレ、どうしよう!!」
うわーと、手を繋ごうかどうしようか想像しては、ドギマギしているイルカへ、友人たちは生ぬるい目を向ける。
おっぱいおっぱいと酒場で連呼しているイルカだが、実際は奥手過ぎて女の裸見るだけで鼻血を出すわ、郭にも行ったことはないわ、修正ありのヌード写真集でさえ無理無理無理と真っ赤になって顔を背ける純情青年だ。
もしかしたらこいつ、おっぱい見たことないんじゃね? おっぱいっていう何か違った生物がいるとか思っているんじゃね? と、あり得ないとは分かっていながらも、イルカの純情すぎる反応に時々そんなことを思ってしまっていた。
「緊張し過ぎて手のひらに汗かいたらどうしよう」と、しきりにズボンで手のひらを拭くイルカへ、一人の友人が口を開いた。
今、集まっている友人たちの中で、上忍にこそなれなかったが、来年あたり特別上忍になるかもしれないと噂されている男だ。
こいつなら何とかしてくれるかもしれないと、熱い期待の眼差しが降り注ぐ中、男はイルカには見えないように親指を立て、話を切り出した。



「イルカ。お前は、恋愛を何だと思っているんだ?」
切り込まれた言葉に、イルカの妄想の垂れ流しが止まる。
「え?」
どういうことだと聞き返してきたイルカに、友人は静かに言った。
「恋愛。それは、相手との深い繋がりを求め、絆と愛情を育む、いわば魂の触れ合い。……イルカよ。キサマ、恋愛を舐めているのか!?」
バーンと卓を叩き、激昂する友人にイルカの目は零れんばかりに見開いている。どこか顔を青ざめさせる、イルカの素直さに少しやるせなさを感じつつ、他の友人たちは見守ることを選択する。
「べ、別に舐めてるとか、そんなつもりじゃ…」
「いいや! 舐めている。いいや、舐めきっていると言っても過言ではない! 夜景の綺麗な店に行きたいだ? 手を繋ごうかどうしようか? 手のひらに汗をかいていたらどうしようだとか、悩んでいる時点で、お前は恋愛を舐めきっているんだよッッ」
人差し指を向けられたイルカの顔はすでに蒼白だ。よほど恋愛面にはうといのか、それともとんでもないトラウマがあるのだろうか。
「いや、でも…。だって…、そんな……」
視線をさまよわせ、挙動不審な態度を見せ始めたイルカへ、友人は打って変わって優しく語りかけた。
「なぁ、イルカ。お前、はたけ上忍に惚れてんだよな? その思いは本物だって思っていいんだよな?」
まさかのイルカの勘違い恋を増強する発言に、一瞬他の友人たちは声をあげそうになる。だが、寸でのところで押さえ、友人たちはイルカを説得する男へと眼差しを送った。
信じているぜ、お前ならやれるって。
黙って様子を見守ってくれている友人たちの思いをくみ取ったのか、男の真摯な説得は続く。



「お前の思いを俺は信じていいんだよな?」
男の言葉に、イルカは蒼白だった顔に少しの血の気を蘇らせ、真剣なまなざしを男へ送り、一つ、はっきりと頷く。
それを認め、男はにかっと笑みを浮かべた。
「だったら、イルカ。お前なら惚れた相手にはどういてもらいたい?」
話の風向きが変わったことを知り、友人たちは固唾を飲んで見守る。
視線が集中する中、イルカはまだ気を張った面持ちで口を開いた。
「笑っていて欲しい。オレ、カカシ先生には笑っていて欲しい」
イルカの言葉に、どことなく男の口端が上向く。策にかかったと告げる表情に、見守る友人たちは期待と緊張で気分の盛り上がりは最高潮だ。
どうなるのだろうとわくわくし始めた友人たちを観客に、男は己で作り上げた物語を本物にするべく台詞を吐いた。
「だったら、簡単だ。はたけ上忍の苦手なものって何だ?」
「天ぷら」
コンマ一秒もかからぬ即答振りに、勘違い恋ではあっても、イルカもイルカではたけ上忍のことは好ましく思っていたのだなぁと友人たちは思う。
大雑把なところのあるイルカは、子供たちのことならばいざ知らず、人の好き嫌いを覚えるような器用な人間ではない。そのせいで、何度、悲鳴をあげさせられたことかと、イルカの友人たちはため息を禁じ得なかった。



策を立てた男はイルカの言葉が望んだ言葉ではなかったのか、んーと少し唸ると、ほら、もっと違うことがあるだろ、ほら眉が太いあの人とかと水を差し向ける。
考え始めたイルカは、あぁと手のひらを叩くと人差し指を天に向け、これだと自信満々に言った。
「朝の冷えだ!」
「……何だよ、それ」
男の望む答えではないらしい。思わず突っ込んだ男の言葉に、イルカは実はと話し始める。
「どうもカカシ先生寒がりらしくて、それも朝の冷えが一番堪えるとかで、朝起きたら、カカシ先生が抱き着いてたりするんだよ」
事もなげに言った内容は、一瞬、友人たちの記憶を失くさせた。
「どうした、お前ら?」
誰もが口をぽかーんと開けたまま、焦点の合わない視線を飛ばす様子に、イルカは意識確認のためか、目の前でひらひらと手のひらを振る。
はっと、同時に意識を覚醒させた友人たちは、「ターイム」とイルカに宣言するなり、イルカから背を向け緊急相談会議を始める。
数分後、ようやく意見がまとまったのか、友人たちはイルカへ向き直るなり、おもむろに問いかけた。



「イルカさん。はたけ上忍が抱き着いているのは、あなたの家デスカ? それともはたけ上忍の家デスカ?」
混乱しているのか、丁寧な物言いで質問する友人たちをおかしな奴だなぁと呑気に思いつつ、イルカは答える。
「両方。始めは夜遅くまで飲んで帰るの面倒だから泊まらせてもらったり、泊まってもらったりしていた時だけだったんだけどなー。今じゃ、飲みしなくても朝起きたら、布団の中でオレにしがみついているから、ほとんどオレの家かもな」
始めはびっくりしたよと朗らかに爆弾発言、いや連続空爆発言をもたらすイルカに、友人たちの顔は土気色に変化している。
イルカの笑い声がこだまする中、友人たちは顔を見合わせ、にこっと諦めの笑みを浮かべた。



曰く。
写輪眼カカシの思惑は、俺たちの予想範疇を遥か上に飛んでいたね、と。



「よーし! 今日はおれらの奢りだ! イルカ、思う存分飲め、食えっ! はたけカカシ上忍を落とすなら、まずは体力だ!!」
「そうだ、イルカ。いい座布団知っているから、持ってきてやるよっ」
「俺も、いい痛み止め知っているから、今度やるからな」
どことなく涙を滲ませ、イルカの肩を叩きだした面々に、イルカは戸惑いを滲ませつつ苦笑した。
「何だよ、急に? 気持ちわりぃぞ、おめぇら? ところで、さっきの話の続き――」
「いーや、あの話はなしだ! 大丈夫、お前が自覚したことでこの話は飛躍的に前に進む。そうだ、イルカ。何なら、明日にでも告白しに行けっ」
「は? だから、カカシ先生を落とす方法をだな」
「大丈夫、本当に大丈夫だからっっ。今のままでいい。下手な小細工しないで、ありのままぶつけたら、お前の場合うまくいくから!」
「そうだぞ。恋愛なんて、ようは当たって砕けろ精神だ。進まなきゃ、進まないのが恋愛ってもんなんだからな!!」
さっきと言っていることが違うと、眉根を寄せるイルカに、ビールを持たせ、友人たちはやんややんやと意味もなくハイテンションにふるまった。
友人たちの胸中には、今、自分たちが渡ろうとした、死よりも恐ろしい奈落の道を進まずにすんだ幸運に感謝する気持ちと、一歩踏み間違えた先にあった恐怖心を同居させていた。
そして、



「よーし、なら、いっちょ男を見せてやるぜッ! 待ってろよ、はたけカカシー! 明日が決戦じゃぁぁぁぁ!!!」
酔いも回り、上官を呼び捨てにする不敬罪を犯しつつ、勘違い恋から地獄への旅立ちを決めたイルカに、エールを送った。



ごめんね、イルカ。誰だって、自分の身が一番可愛いんだもん。写輪眼と末永く幸せにな。



「オレはやったるでぇぇぇぇ!!!」
うおおおおと、イルカが叫ぶ傍ら、友人たちは袖口でそっと滲んだ涙を拭ったのだった。







おわり




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うん。こういう系統のお話が好きな模様です…。イルカ先生、ガンバッ!
そして、おっぱいばっかり連呼してごめんなさい…。男同士の会話が分からない…!