素顔 2

「こんにちは、イルカ先生。今日もお仕事大変そうですね。いつも頑張っているイルカ先生には頭が下がる思いです」
廊下で偶然を装い接触したイルカに、カカシは微笑みを浮かべて挨拶をした。途端に前から後から横から、カカシを崇め奉る有象無象が、黄色い声を上げ失神する様を横目で見つつ、カカシはにやりと唇を吊り上げた。
見るがいい、うみのイルカ。誰もがオレの微笑みに骨抜きだ。これがオレの真実の姿だと、カカシは胸の内で高笑いする。
振り返るイルカが周囲の現状に気づき、驚愕の表情を浮かべる。
予想通りの反応に、意気揚々ともう一言くらいは声を掛けてやるかとカカシが思ったのも束の間、イルカは懐から何かを取り出すなり、ぷしゅぷしゅっとカカシの体に万遍なく液体を吹き付けた。
……何をやっているのかな、この中忍。
覆面しているため端からは分からないが、カカシの口元は大きくひきつっていた。
イルカはカカシの反応に気付かず、輝かんばかりの笑顔を向ける。そして、カカシの耳元に手を当て、唇を寄せた。
「こんにちは、はたけ上忍。これ、すごくいい消臭液です。頑固な臭いも一発消臭。効果は実証済みですので、遠慮なくお使い下さい」
そう言って、イルカは消臭液が入っている手のひらサイズの霧吹きを手渡した後、ちらりとカカシの周りで失神している人間を痛ましそうに見つめ、カカシに多分の同情を含んだ眼差しと共に、ぽんぽんと肩を優しく叩いた。それは間違いようもなく、カカシを励ます仕草だった。
「それでは、これから受付任務ですので失礼します」と、イルカは頭を下げ、良いことをしたと言わんばかりの上機嫌さで去っていく。


カカシは音もなく膝を屈した。
「っっ」
二度目はないと思った挫折を再び味わってしまった現状におののき、かつ、イルカが未だカカシが臭いと思っている認識に絶望さえ覚えた。
「……うみのぉ、イルカぁぁぁ」
地を這う声でカカシは唸り声をあげる。
「あっぁん、カカシさまぁ」と、失神した人間たちがうっとりとした声を響かせるカオスの中心部に、血の涙を流さんばかりの形相を見せるカカシを見つけたアスマは、ひとまず事態の収拾をすることにした。


******


「何なの、何なのよ、あんのクソ中忍教師は!!」
がぁぁと雄叫びをあげるカカシに、アスマと紅は待機所でいつも嗜む愛用品を手に適当に相槌を打っていた。
「あ、カカシさまよ!」と外野が声をあげる度、天使の微笑みで悩殺した後、カカシは眦を吊り上げ、己の努力を切々と語る。
万人を魅了する声音でこちらから挨拶してやったのに、間抜けにも書類を落としたからわざわざ拾ってやって手渡ししてやったのに、カカシを敬う信者をそっちのけで声掛けして体調まで気遣ってやり、特別扱いしてやってるのにも関わらず、その有難さをちっとも分からずに、イルカは頬を染めることもせずに、呑気に礼を言ってさよならするのだと、体を震わせ、カカシは憤怒した。
己の魅力が何故分からないと本気で憤るカカシを、二人は生温い目で見つめる。
人生賭けて己の外面を良く見せたいカカシには大問題なのだろうが、二人からすればイルカの対応が至極普通なものであり、それが普通の人間関係というものだろう。


「なぁ、オメェまだやんのか?」
話を聞く限り、イルカはカカシの外面の価値が分からない人種なのだろう。
幻術や暗示を使い、言動も完璧に仕上げているカカシのそれに傾倒しないイルカはよほど鈍いのか、それとも何か独自の価値観でも持っているのか。
ここ数日、うみのイルカに対して見事に何の成果もあげられず、キィキィとわめくカカシはうるさいことこの上なかった。もう諦めて、イルカ以外の人間をメロメロにしてればいいじゃねぇかと、面倒臭がりなアスマは思う。
アスマの暗にもう諦めろという言葉を嗅ぎ取ったカカシは、顔を赤く染め、ふざけるなとばかりに奇声をあげた。
「このオレがなんであんの万年中忍から尻尾巻いて逃げるような真似しなくちゃなんないのよー!! 言っておくけど、このオレ、はたけカカシに敗北の二文字はないんだからねっっ」
いつになくムキになっているカカシを見て、アスマはため息を吐く。失敗だった。頭に血がのぼって全く周りが見えてねぇ。
カカシが突然叫んだことで周囲がざわめく現状に、幻術と暗示の効果が切れていると判断したアスマはカカシの足を蹴り、正気に返してやる。
「馬脚が出てんぞ」
ハッと息を飲むなり、カカシは大きく腕を上げ、銀髪の前髪を掻き上げる。「少々、熱くなってしまったみたいだーね」と、日の光を浴び燦然と輝くオレと特殊効果も交え、どこからか出してきたのか一輪のバラに唇を寄せた。そして、唯一覗いた瞳を弓なりに細め、驚愕に慄いている群衆へ片っ端に視線を送る。すると、カカシの視線にぶつかった者たちは老若男女問わずに儚い声を上げて後ろへぶっ倒れた。


「……いつ見ても、アンタの手腕って見事だわ」
死線を潜り、酸いも甘いも知りつくしている上忍を、こうもいとも簡単に昏倒させるカカシは、ある意味最強だと紅は思う。
「とーぜんでショ。オレは、はたけカカシだーよ」
己の体を抱きしめ、仰け反るカカシの自分に酔った姿に、紅ははいはいとつれなく返す。
ノリが悪いね〜と、心持ち頬を膨らませるカカシに付き合う気もない紅は、建設的な助言をし、解放されることを選んだ。
「カカシ。イルカ先生を落としたいなら、まずは情報収集しなさいな。そうね、子供たちの相談と称して飲みにでも行きなさい」
「はぁ?」
如実に嫌そうな顔をするカカシの脛に、鼓舞する意味合いも兼ねてヒールをぶつける。いたっと大げさに足を引き上げるカカシを横目で見ながら、紅は人差し指を突き付けた。
「イルカ先生をメロメロにしたいんでしょ? だったらイルカ先生の人となりを知った方がツボってものが押さえられるでしょう。だからこその飲みよ。階級取っ払って私的なお話するには、酒の力を借りるのが最も効果的よ」
名と同様に、綺麗に赤く塗られた爪を見つめ、カカシは考える素振りをする。紅の言葉を吟味しているようだ。
どうなるのかねぇと傍観を決め込んでいるアスマが、新しい煙草に火を付ける前に、カカシの中で答えは出たようだった。
「……いいでショ。またオレから声掛けっていうのが不満だけど、背に腹は代えられないし、あんの糞教師がオレに這いつくばって崇めたてるなら、やってやろうじゃないの」
くくくと天使の微笑みとは真反対の実に悪そうな笑みを浮かべたカカシに、二人はどうなることやらとため息をついた。



「あ、イルカ先生、奇遇ですね。もしかして今までお仕事されていたんですか?」
アカデミーの校門で身を潜めること数時間。
ようやく出てきたターゲットに、カカシは暇つぶしで読んでいたイチャパラをポーチに収め、偶然通りかかった態で近づき声を掛けた。
「あ、はたけ上忍、こんばんは。珍しいですね。今日は単独任務はなかったはずでしたが、忘れ物でもしたんですか?」
ぺこりとこちらに頭を下げ、悪びれもなくこちらに向けた発言に一瞬額の血管が蠢いた。
てめぇ、天下の写輪眼が、アカデミーのガキでもあるまいに忘れ物をするわけねぇだろ、舐めてるのか、あぁんと、内心穏やかならぬ思いが沸き起こるが、そこは上忍のプライドに掛けて受け流し、隣へ並んだ。
「いえいえ、今宵は月が綺麗な夜でしたから、散歩してたんですよ」
ふっと小さく息を吐き、目を細めて天に懸かる満月を仰いだ。
折しも横から風が吹き、銀髪がそよぐ。


月を仰ぐ、顔は隠しているが美貌だということは分かるミステリアスな上官。何かを懐かしむように満月を見上げるそれは、過去の何を思い出しているのか。瞳の奥にきらめく切なさと影を見つけ、人は黙り、カカシの過去を想像する。
隣でイルカがはっと小さく息を飲む音が聞こえ、カカシは勝利を確信する。
過去何度も使ったシチュエーションだが、これに落ちない者は皆無だった。
この仕草をするカカシを見た者たちは、こぞって熱いため息を吐き、その瞳を羨望と憧憬で濡らしていた。
はーはっはっは! 見ろ、うみのイルカー! これが、オレ、写輪眼カカシの憂い顔! 貴様はこれを機にオレの信奉者となるのだっっ。
胸の内で、高らかに勝利の声をあげていれば、隣でカカシを注視しているはずのイルカは感嘆の息を吐いた。
もらったと、自分をうっとり見つめているだろうイルカへ視線を移して、カカシは言葉に詰まる。


イルカはカカシではなく、満月を見ていた。
しかも、にやけきった顔で、物欲しそうに。


一体何が起きたと大混乱になっているカカシへ、イルカはうっとりとした顔のまま腹を鳴らした。
「あー、本当にうまそうな満月ですねぇ。今日は月見ハンバーグでも食べちゃおうかなぁ」
実はうまいハンバーグを出す店がありましてねと、生唾を飲み込みながら話し出す朴念仁を前に、絶対的な自信を持っていた己の自負に罅が入る音が聞こえた。



******



「あっはっはっは! 何、それ、だっさー!」
珍しく気落ちして、待機所のソファへ座っているカカシへ声を掛ければ、カカシは生気の抜けた声でぼそぼそと昨日の事のあらましを語った。
あの後、必殺の決め顔が効かず、呆然自失しているカカシを見て、イルカは腹が減っているのだろうと勝手に決め込み、自分のお勧めの定食屋に連れていかれ夕飯をごちそうされたという。
しかも連れられて行った場所は、カカシがとことん敬遠している、おしゃれも繊細さも欠片もない寂れた定食屋で、店内は清潔にしているが、如何せん長年の油汚れなどで内装が薄汚れており、その時点でカカシ的にはアウトな店だった。
うまいですよとしきりに勧められたというか、勝手に注文された月見ハンバーグは確かにおいしそうだったが、こんなところで食事する己の姿に拒否を起こし、カカシは動くことを一切止めた。
すると、イルカは何を思ったのか、仕方ないですねぇと苦笑交じりに突然カカシの口布を剥き、口の中へ勝手に入れ始めたという。
初めての状況というか、上忍、しかもはたけカカシにこんな無礼な真似をする者がいたなんて信じたくなくて、カカシは為すがままになってしまった。
数々の衝撃的な出来事に脳は一切の働きを放棄したのか、気付けばカカシは一人自室にいたという。
満腹の腹を抱え、まさかと己の財布を確認すれば、昼飯を食べた時の財布から金は一銭たりとも無くなっておらず、カカシは己があのうみのイルカに奢ってもらったという事実に気付いた。


「信じらんなーいよ。はたけカカシともあろう者が、あんなもさくて強引でダサくて親父臭い中忍教師なんかに、奢られてるなーんて」
ソファの上で膝を抱え、その上に顔を突っ伏して落ち込むカカシに、紅は指を差して笑い転げた。
普段、信者の施しと称して、全ての金銭を負担し、何人たりとも奢らせたことのなかったカカシがあっけなく奢らされているなんて、もしかしてイルカは只者ではないのかもしれない。
隣で同様にカカシの話を聞いていたアスマは、気のない振りで聞いてはいるが、どことなく機嫌がよさそうだった。
「いい機会じゃねーか。昨日の晩飯のお礼に、今日はお前が奢ってやれよ。で、メロメロにしてこい」
焚き付けるように言った言葉は、カカシの心に火をつけたのか、そうかとカカシはソファから腰を上げた。
「だよね! たかが一回奢られたからなんだって言うんだーよね! こっちもそれ以上に奢り返せば、あんな薄給貧乏中忍の心なんてすぐ陥落するよーね!」
オレ、頑張ってくるよと、アスマに瞳を輝かせて告げた後、カカシは鼻歌交じりに待機所を出て行った。
どことなく浮かれているカカシの後ろ姿を見送り、紅は煙草に火を点けるアスマへ視線を向ける。
「珍しいわね。面倒くさいって言うあんたが発破かけてあげるなんて」
足を組み換え、覗き込むように体を寄せれば、アスマは鼻で笑った。
「おめぇもだろ? 容赦なく笑いやがって。……あいつにとって、良い兆候だと思うがな」
誰もいないところへ顔を向け、細く煙を吐き出すアスマの微妙な優しさを見つけ、紅は笑う。
アスマの言いたいことは分かる。なぜなら、今、目の前には、右往左往と恐慌をきたしている忍びたちでいっぱいだからだ。
「らしくないわよね。あれだけ外面良くさせていたのに、イルカ先生との一件でショックを受けたからって、幻術暗示をかけ忘れるなんて」
「何が起きた!」「天変地異の前触れか」と、今まで優雅で繊細で暴言の一つも言ったことのなかったカカシが、しょ気て体育座りでソファに座りこんでいる姿や、汚い言葉を使い、普通の所作で待機所を出て行ったことに、カカシ信者たちは蟻の子を散らすように騒ぎ立てていた。
「だな」
小さく同意の声を返すアスマと顔を合わせて、二人は小さく笑った。



******



「お疲れ様です、イルカ先生。昨日のお礼に今日は私にエスコートさせていただけませんか?」
校門前で待ち伏せし、ターゲットが現れたところでカカシは胸に抱えた大輪のバラの花束と一緒に言葉を送った。
突然のバラに、イルカの目は真ん丸に見開き驚いている。
ふふ、こんな立派で美しすぎる花束、あんたはお目にかかったこともないでしょーねと、心の中で啖呵を切りながら、カカシはもう一歩踏み込むべく足を踏み出した、途端。
「……あ、あぁ! あ、なるほど、なるほど」
イルカは訝しげに周りに視線を向け、後ろにいた人物を認めるなり、合点したとばかりに掌に拳をぽんと打ち当てた。
「もう、やだなぁ、はたけ上忍ったら。緊張して、男のオレにこんなもん渡しちゃうなんて、さすがの写輪眼カカシも女性に花束を贈るのは照れるんですね」
いやー親近感覚えちゃうなぁとイルカはやたらと機嫌良さげにカカシへ話しかけ、次の瞬間、イルカの後ろで何が起きたのかと目を見張る中年のくノ一を招きよせて、カカシの前へ据え置いた。


「え?」
見覚えのない中年くノ一に動揺していると、イルカはしたり顔で話し出した。
「スギナ先生。はたけ上忍が、7班の子供たちがパンをもらった礼に、花束とお食事の誘いに来たみたいですよ」
イルカの言葉に度肝を抜かれた。
ふぇっとはたけカカシにはあるまじき声音を出しそうになったのを気力で止め、一体こいつは何を言っているのだとイルカに目を向ければ、イルカは安心しろよ、お前の気持ち、オレが代わりに伝えてやるぜと、どこぞの暑苦しいオカッパ頭を髣髴とさせるような熱い眼差しがこちらを射抜いた。
スギナ先生と呼ばれたくノ一はまぁと驚きと感激の眼でカカシを見上げ、恥じらう少女のような純朴さで顔を赤らめた。
「まぁ、ご丁寧にありがとうございます。調理実習の余り物だったのが悔やまれてしまうほどですわ」
遠慮がちに両手を出され、カカシは散らばる視線をどうにかスギナに合わせて、引きつりそうになる頬に辛うじて笑みを浮かべつつ、花束を手渡した。
「素晴らしいバラですわ。あぁ、夢のよう」
うっとりとバラの花束に顔を埋め、乙女の表情を曝け出すスギナに、カカシは良かったねと心の内で呟き、錆びついた機械のようにぎこちなくイルカへ顔を向けた。
それに対し、イルカは晴天の空のような晴れやかな満面の笑顔をカカシへ向け、やったな兄弟と言うように親指をこちらへ突き出した。
いやいやいや、何なのこの状況。
気を抜けば再び膝が屈しそうになりつつ、どうにか現状把握しようと足掻いていれば、イルカは親切心丸出しで口を挟んできた。
「さささ、スギナ先生。せっかくのお誘いなんですから、ぜひはたけ上忍とお食事に行ってくださいよ」
イルカの一言にスギナはきゃっと小さな声を上げるなり、嬉しそうにもじもじし出す。
テメェ少し黙ってろとイルカの的外れ過ぎるばかりか、カカシの意図に掠りもしない言動を憎む。
しかし、ここで天はカカシを見離さなかったらしい。もじもじと照れていたスギナは、一転して憂いの帯びた息を吐き、すまなそうにカカシへ頭を下げたのだ。
「申し訳ありません、はたけ上忍。せっかくのお誘いですけど、家にはぐうたら亭主が私のご飯待ってるんです」
すみませんねぇと困り顔で頬に手を当て、首を傾げたスギナへ、カカシは内心ガッツポーズをあげる。そして、カカシの幸運は再び続いた。
「あの、もしよろしければ、イルカ先生を連れて行ってくださいませんか? こうして顔を突き合わせたのも何かのご縁ですし、せっかくのお誘いを無駄にするのは心苦しいですし」
と、スギナは傍らのイルカを代わりに連れていくようお願いしてきた。


よっしゃぁぁぁと、ようやく当初の計画通りに進みそうな兆しに、カカシは浮かれる。
どうもスギナとイルカの力関係は、スギナの方が強いのか、イルカはちょっと困ったように鼻傷を掻きつつ、「スギナ先生には敵いませんねぇ」とスギナの言葉に従う素振りを見せた。
「はたけ上忍さえよければ」と、遠慮しがちにこちらを見たイルカへ、カカシは一も二もなく頷いた。
「もちろん、大丈夫です。さ、では行きましょうか、イルカ先生!!」
ここで逃がしてはなるかとばかりに手首を握りしめ、カカシは颯爽と歩き出す。
後ろからはスギナが「イルカ先生、美味しかったらお店教えてくださいねぇ」と声を張っていた。それに手を振る気配を感じながら、カカシはこれでようやくメロメロにできるーよと安堵の息をついたのだが。



「イルカー、飲んでるかぁ!」
「はい、ガイ先生、飲んでおりますー!!!」
がっはっはと男臭い笑い声をあげながら、ガイと肩を組み、真っ赤な顔で浮かれているイルカを、カカシはこめかみを引きつかせ見ていた。
その隣では、唯一カカシの心情に気付いたであろう、ガイの愛弟子のリーが、烏龍茶を片手に気遣う視線を向けていた。
どうして、こうなったとカカシは唸らずにはいられなかった。





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かっこつけるってどうすればいいんだろう……。